カエルツボカビ症について
ずいぶん昔の事になりますが、ヤドグガエルというとっても綺麗な色をしたカエルを飼っていた事があります。私が飼っていたのは確か「ビッタータス」という名前でした。深緑色の体に黄色いラインが入った、それはそれは綺麗なカエルでした。
カエルは基本的に生餌しか食べない為、同時にエサも飼わなければなりません。そのためにちゃんと種親と飼う為のキットが販売されています。ヤドクガエルのような小さなカエルにはショウジョウバエが良いということで、試験管のような物に飼って、常に増やしていくのです。このショウジョウバエは飛べないので扱いも簡単なのですが、ハエの子供はウジですから、あまり見ていて気持ちのいいものではありません。それでも綺麗なヤドグガエルが、栄養剤をまぶした小さなハエを「パクッ」と音を立てて、初めて食べてくれたときは感動したものでした。
ずいぶん長く飼っていたのですが、最後には二匹とも死んでしまい、ずいぶんがっかりしたのを覚えています。
最近、今度はまたアマガエルでも飼ってみようかな…。と思ってずいぶん久しぶりにカエルについて色々インターネットで調べてみると、「カエルツボカビ症」というものが日本上陸した、との記事が目に入りました!
なんでも、この「カエルツボカビ症」とは、もし罹患すれば、カエルを90%死に至らしめる「死の病」で、外国産のカエルから見つかり、それが世界に拡散しつつある、というのです。そして、この「カエルツボカビ症」が日本で飼育されていたカエルで見つかった、とのこと。
カエルツボカビは、人間や他の哺乳類、爬虫類などに感染することはないのですが、両生類にとっては致死的で、なおかつ水を介して感染していくので、自然界に広がったら、もう止めようが無い、というのです。
カエルツボカビに汚染されているカエルと、汚染されていないカエルを同じ水槽で飼えば水を介して伝染してしまうでしょうし、その飼育水を下水に流すのも危険!さらに、この病にかかったカエルが死んでしまっても、地中に埋めてはいけないそうです。カエルを飼っていて、不審な死に方をした場合、ぜひご注意ください。
もし、これが拡散すれば、ちょうど今の時期、田んぼなどで見かけるカエルやおたまじゃくしが、もう見られなくなってしまうかもしれないのです。すでに、私の子供の頃からは、ずいぶん減ってしまったカエルが、さらに減ってしまいます。
被害はカエルだけにとどまりません。カエルが死んでしまえば、それを食べていた鳥やヘビやその他の生き物も減ってしまうし、またカエルが食べていた生き物が増えてしまう。自然界のバランスが大きく崩れる恐れがあるのです!
最近のニュースでは、日本の自然界に生息していたカエルを調査したことろ、すでにカエルツボカビが見つかっている、との報告もありました。
すでに外国産のカエルを飼っている方なら、すでにこのニュースはご存知だと思いますが、少しでも多くの方に知って頂きたく、今月の話題に取り上げました。(2007/07/06)
※写真と記事とは関係ありません。
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